ある金融機関の企業型確定拠出年金を導入していますが他の金融機関へ変更できますか?

はい、変更できます。

ただし、現在運用中の商品を全て売却して、現金化した上で移換を行う必要がありますのでご注意ください。

加入者が自己破産した場合、年金資産の取り扱いはどうなりますか?

確定拠出年金法第32条において、「給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。 ただし、老齢給付金及び死亡一時金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含む)により差し押さえる場合は、この限りでない。」と定められており、年金資産は保全されます。

中小企業の経営者などで会社破綻時に自己破産しても、最低限の老後資金を保全することができます。
中小企業の経営者の場合、銀行の借入に個人保証をしていても年金資産は差し押さえから免れます。

確定拠出年金の年金資産の運用時の売却益は、非課税ですか

はい、非課税です。
運用期間中における 利息・配当・売却益などの運用益は全額非課税 で、課税対象になりません。老齢給付金の受け取りについては、所得として課税対象となります。ただし、以下の税制優遇措置があります。
・年金受取:公的年金等控除
・一時金受取:退職所得控除

通常の運用だと利益に対して20.315%の税金がかかり、利益を確定するごとに税金を納めなくてはなりません。一方で、企業型確定拠出年金では運用期間中、運用益に税金がかからないため、掛け金をより効率的に運用することが出来ます。

もし資産管理機関(年金資産を預かっている信託銀行等)が破綻した場合、積み立てた年金資産はどうなりますか。

資産管理機関(または事務委託先金融機関)である信託銀行では法令に基づき営業上の固有の資産と加入者等の年金資産は分別管理されていますので、資産管理機関が破綻しても積み立ててきた年金資産は保全されます。

もし勤務先の会社が破産した場合、積み立てた年金資金はどうなりますか。

年金資産は信託銀行等の資産管理機関が管理し、会社の財産とは明確に分別されていますので、勤務先の会社が破産しても積み立ててきた年金資産は保全されます。

導入までの流れを教えてください。

1.必要書類の準備

必要書類① 会社情報が確認できる書類
会社情報が確認できる書類として「履歴事項全部証明書(登記簿謄本)」をご用意ください。

必要書類② 就業規則
制度導入の申請に就業規則が必須です。制度の組み方によっては、一部内容を変更するなど整備をしていただくことが必要になる可能性があります。

必要書類③ 厚生年金適用事業所と確認できる書類
企業型確定拠出年金の導入は厚生年金適用事業所であることが前提です。 そのため厚生年金適用事業所であることの確認として社会保険料の領収済書(保険料納入告知額・領収済額通知書)を提出していただきます。

2.制度内容の確定

基本の制度設計は「選択制」でのご案内
「選択制」以外の設計や他制度からの移換などをご要望の場合は、制度導入までに通常の5か月よりも時間がかかることがございます。

加入対象者の範囲を設定
役員を対象とするか、60歳以降の継続雇用者を対象にするか、パートタイマーを対象にするかなど、加入対象者の範囲を決定します。

3. 従業員へ説明し、労使合意を取得

必要書類の提出、制度内容が確定すると、その情報を基に厚生局への申請書類やその他書類を作成し、お渡しします。 制度導入には労使合意が必須なため、制度内容について社内に周知していただく必要があります。

4. 契約書類のご提出

導入決定時にご提出いただいた必要書類を基に手続き書類が送付されますので、ご署名・ご捺印など
の手続きをしていただき、申請期限までにご提出いただきます。

5.初期手続き(加入者の登録)

契約書類の提出をした後、加入者登録の手順が書かれた書類が会社へ届きます。
それを基に、加入する方の加入者登録の作業が必要になります。

6. 商品の選択

掛金の投資割合と、投資する商品の選択を行っていただきます。

これらの手続きを終えれば、全ての手続きが完了し、拠出・運用がスタートするという流れです。
導入を決定してから実際に拠出・運用が始まるまで5か月から6か月程かかりますが、それぞれの手続きに期限が設けられているので、担当者とコンタクトを取りながら導入手続きを進めます。

希望する従業員のみ加入することはできますか?

企業型確定拠出年金は「制度設計」が出来るようになっています。

「選択制」という制度設計の場合、拠出可能限度額を上限に、生涯設計前払い金を受け取るか、確定拠出年金の掛金として積み立てるかを選ぶことで、希望者のみが加入するということが可能です。 希望しない従業員は、現金で給与と併せて受け取ります。 その場合、所得税軽減のメリットを受けられませんのでご留意ください。

制度を途中で脱退できますか?

一度会社で制度を導入後、加入者等がいなくなった場合や従業員の同意を得て事業主が制度脱退を決定した場合、厚生局に届け出ることで制度を脱退することが可能です。

iDeCoで積み立てた年金資産を企業型DCに移換できますか?

・勤めていた会社では企業型確定拠出年金を扱っていなかったけれど、転職先でそれを扱っている。
・今までiDecoをやっていたけれど、企業型確定拠出年金を扱っている会社へ就職した。

こんなケースもあるかと思います。確定拠出年金はポータブル制になっているので、移管できます。
その場合はiDeCoの運用商品を一旦全部売却し、現金化した後、企業型DCへ移換します。

では、移管までの流れを確認しましょう。

まず、 iDeCoに加入している金融機関(運営管理機関)へ連絡し、必要書類(加入者資格喪失届等)を取り寄せます。必要事項に記入して返送をすれば、iDeCo側の手続きは終了します。
次に、 個人別管理資産移換依頼書 というiDeCoから企業型確定拠出年金へ移管するための書類を勤務先の担当者から受け取り、記入をして勤務先に提出します。
勤務先の会社から、企業型確定拠出年金の運営管理機関(金融機関)に連絡が行き、iDeCoで加入していた金融機関との間で資産を移す作業が進められ、手続きが完了するという流れです。

企業型へ移った時点で年金資産は現金になっているので、 運用商品ラインアップの中から商品を選び、指図することになります。また、拠出を再開する場合は、金額を決めて申請をする必要があります。
届け出から移換が完了するまで、2カ月程度かかります。その間は拠出が出来ませんのでご留意下さい。

役員のみの企業の場合、iDeCo(個人型確定拠出年金)と企業型DC、どちらのメリットが大きいですか?

ずばり、「企業型」確定拠出年金です。

役員が厚生年金の被保険者の場合、iDeCoの拠出限度額は月額23,000円となります。
一方、企業型DCでは月額55,000円※と倍以上の掛金を拠出できます。 さらに、企業型で拠出する掛金は企業経費となり、個人の所得とならないため社会保険料の算定からも外れます。

これらの税効果、社会保険料の負担軽減効果が見込めることを考えると、役員のみの加入であっても企業型確定拠出年金のメリットは大きいと言えます。


※その他の企業年金がある場合の拠出限度額は、月額27,500円です。